見習い大工の内田です。
池之端新築工事では階段をかけました。
今回の階段の材料は桧でササラ階段になります。
上の写真で段板の上に木がのっているのは一時的に上るのに直接、化粧材の上には乗れないので置いているだけで組みあがったらすぐにちゃんと養生します。
先ずは階段材の木取からです。
ササラ板と段板など部位ごとに必要な寸法に木取っていきます。
材木の小口に使う部材を書いておきます。
木取が終わったらいよいよ階段材の加工に入ります。
手押しと呼ばれる機械で材木の表面を平らにしていきます。
まっすぐに見える材木ですがよく見ると木表側に反っています。
この反りを治す作業です。
画像は幅270mmのササラ板の加工です。
幅広の表面が平らになったら次は「カネ」を出します。
この「カネ」を出す作業がすごく大切で、
この「カネ」が正確にできていないと現場での取り付けの際に苦労します。
きちんとカネが出るまで手押しで調整をしていきます。
手押しの機械で「カネ」を出す作業が終了したので、
自動カンナで必要な寸法にそろえていきます。
必要寸法にほぼ加工ができたのでこれから剥ぎ合わせていきます。
廻り階段のササラ板などは幅が360mm程度必要になるので、
一枚一枚を剥ぎ合わせて使用します。
このように部材同士を剥ぎ合わせていきます。
土手加藤ではこの剥ぎ合わせはダイニングテーブルやカウンターなどでもよく行います。
はたがねぼ調子がいいと作業もスムーズです。
全ての階段部材の加工が終了しました。
次の日にはたがねを外していよいよ現場での取り付けになります。
ササラ階段なのでササラの加工があります。
墨を出し加工します。
丸ノコで大雑把に切り込みをいれ後はノミで崩していきます。
鑿で崩していくときに段鼻部分などの角には気を付けて加工しないといけません。
杢目が階段の使用上斜めになっているので切れない鑿などで加工しようとすると角がかけてしまいます。
ササラは加工するのに墨が多いので加してからの仕上げになります。
段板の方は先に仕上げてからけこみのためのシャクリを入れたりします。
ササラの加工が終わったら取り付けます。
回り階段の段板は一度板なので型を作りそれをもとにカットします。
直の方もカットして入れていき下からクサビを打ち込んで持ち上げ固定させます。
固定させたらササラを裏から打ち込みます。
1番上の段は900×850㎜くらいで大きい板なのでヒノキの板にサネ加工して入れる事にしました。
今日には階段が組みあがります。
これで少しは登り降りが楽になります。