見習い大工の内田です。
学校の授業で釿(ちょうな)、鉞(まさかり)、を使ったのでそれについて話したいと思います。
釿は手斧とも書きそもそもクサビで割った材の長面を平らに削る鉄性の道具で特に柱や小屋張りのならし面、破風の荒削りなどには必ずといってよいほど使われていたようです。
写真の左にあるのが釿で右にあるのが斧です。
斧は今回使っていませんが持ってきていたのでついでに撮りました。
釿の使い方は材にまたがって柄を振り下ろしその打ち付ける勢いを利用して刃先で表面を削りだすように使います。
写真のようにはつるのですが、はつっていると刃が自分の方向に来るので自分の足を材に置かないでやった方がいいです。
はつる時に刃を入れ込むように使うのではなく刃の裏で叩くようにしてはつっていくと刃が食い込まないで出来ると聞いたので意識しながらやっていたのですが初めて使うので感覚が良く分からず苦戦しました。
釿の柄なのですがこれは槐(えんじゅ)の木で立ち木の状態でつるで縛りクセをつけてこの曲がりを出します。
天然の木きをまげて柄にしているので雨の時は使ってしまうと水分によって狂ってきてしまいますので使うことが出来ません。
これは鉞です。
鉞は山等で粗く面を取る時に使っていたものです。
はつり後のハダは釿に比べ刃渡りが大きいため強いはつり面になります。
鉞は柄尻を両手で握り刃を自分の方に向けて打ち下ろします。
木目にそってはがすように使い仕上げの段階は薄く長くはつるのが良いとされます。
釿に比べ鉞の方が扱いづらく刃が食い込んでしまうか刃先があたらず滑ってしまうがで見た目以上に難しいものでした。
今回は釿と鉞を使いましたが現場では使うことのないものなので実際に使うことが出来て良い体験になりました。
下小屋の方では梁や母屋の加工が終わり柱の加工に入っています。
写真の左側にあるのが管柱、左側にあるのが通し柱です。
柱が3尺ピッチに入っているので柱の本数がとても多いです。
管柱だけでも100本以上の柱があります。
すでに柱の墨付けは終わっており後は自分がホゾ取り機でホゾを取っていくだけです。
ホゾ取り機の方は動かすのが大変なので柱の方を振り回しながらやっていこうと思います。